【日本史】大化の改新を古事記から解説

学校で習う645年「大化の改新」、むしごはん「大化の改新」を古事記から解説します。


1 大化の改新とは

 天皇家をしのぐほどの勢力を持っていた蘇我氏は当時、実際に天皇家の一族である山背大兄王を滅ぼすなど、天皇家にとって脅威でした。その蘇我氏天皇家の中大兄皇子中臣鎌足が滅ぼし、天皇を中心とする中央集権国家の建設をはじめた政治改革のことを「大化の改新」といいます。

 

2 古事記の天の岩戸がくれ

 古事記ではアマテラスオオミカミがスサノオノミコトの悪行に悩み、岩戸に隠れるという描写があります。太陽の神であるアマテラスオオミカミが隠れたことで、たくさんの災いが起こったといわれています。なんとかして、アマテラスオオミカミを岩戸から出したい神々は岩戸の前で大宴会を開くことを考えました。

 ・ 大宴会では、歌舞の神が岩戸の前で舞い、大盛り上がり。

 ・ アマテラスオオミカミは気になり何があったか尋ねます。

 ・ 神々はアマテラスオオミカミよりも高貴な神が来たから喜んでいると話します。

 ・ アマテラスオオミカミはそんな高貴な神を一目見ようと岩戸をあけ、顔を出しました。

 ・ そこで鏡を見せます。鏡に映った自分を高貴な神であると勘違いしたアマテラスオオミカミはもっと見よ   うとさらに岩戸をあけました。

 ・ そこで力の神が岩戸をこじあけ、アマテラスオオミカミを引っ張り出し、岩戸から出すことに成功。

 ・ 光が戻り、明るい世界に戻りました。

 鏡を出した神はフトダマノミコトとアメノコヤネノミコトで、フトダマノミコトは後の忌部氏アメノコヤネノミコトは後の中臣氏といわれています。また、フトダマノミコトは布刀玉の命と書くことから刀の神であるフツヌシノカミとも関係があるといわれており、フツヌシノカミは後の物部氏です。

 

3 丁未の乱

 538年に仏教が伝来した際に、日本で仏教を広めるか否かで争ったのが蘇我氏と先にも述べた物部氏です。物部氏はルーツをたどれば、フトダマノミコトにたどり着くわけですから、当然、仏教を広めるのには反対しました。結局は蘇我氏物部氏との争いに勝利し、日本には仏教が広められていきました。この争いを「丁未の乱」といます。

 

4 乙巳の変

 物部氏に勝利した蘇我氏は、天皇家をしのぐほどの勢力を持ちました。それに対し、もともとの天皇家中心の国家に戻すべく、天皇家の中大兄皇子アメノコヤネのミコトを祖にもつ中臣鎌足蘇我氏を滅ばしました。これを「乙巳の変」といいます。乙巳の変のあと、天皇家中心の国家をつくっていく一連の改革を「大化の改新」といいます

 

5 まとめ

 天の岩戸がくれで活躍したフトダマノミコトとアメノコヤネノミコトの子孫が天皇家を守るために蘇我氏と争い天皇家中心の国家をつくっていく改革をおこなったのが、丁未の乱、乙巳の変、大化の改新なのです。

 

 

2016年10月03日